ステンドラを紹介

ステンドラは、バイアグラ、レビトラ、シアリスに続く「第4のED治療薬」と呼ばれています。 有効成分は「アバナフィル」で、この成分も他の3剤と同様に「PDE5阻害薬」に分類されます。 日本では未承認の成分ですが、すでに海外では有名なED治療薬です。
日本では未承認なのですが、実はこの薬を創製したのは日本の田辺三菱製薬で、「日本では売っていないけれど日本発の成分」という、数奇な運命をたどっているお薬です。
このステンドラ、海外では従来の3大ED治療薬の「イイトコ取り」をしているお薬として有名なのですが、果たして「イイトコ取り」とはどういうことなのでしょうか。 では、ステンドラについて詳しく触れていきます。
ステンドラ(先発薬)
ステンドラの特徴
ステンドラは、有効成分に「アバナフィル」を含有する「PDE5阻害薬」です。
白色でひし形が特徴です。
「アバナフィル」は日本国内ではまだ未承認のため、薬局でも医療機関でも取り扱いがありません。
厚生労働省から個別に輸入許可を得て処方しているEDクリニックはあるようですが、一般的には出回っていない成分です。
確実に入手するには、海外で販売されているステンドラを個人輸入することで、手にできます。
ステンドラは、これまでになかった即効性と効果の持続時間、食事の影響を受けにくいという点で優れています。
早い人で15分ほどで効き始める即効性と、3~6時間というバイアグラと同程度の効果持続時間があり、食事の影響は受けづらいとされています。
ステンドラの効果・効能
アバナフィルは他のED治療薬と比べ、即効性と強い効き目を持つ成分だと言われています。
早い人で服用から15分ほどで効いてくるため、性行為の30分~1時間前に服用することが推奨されています。
アバナフィルは、バイアグラの有効成分であるシルデナフィル等と同じ「PDE5阻害薬」に分類されます。
血管を拡張して陰茎内部に流入する血液の量を増やし、勃起を促す効果があります。
血管平滑筋に存在する環状グアノシン一リン酸という酵素に血管を広げ、血流をよくする働きがありますが、この酵素を分解してしまうPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という物質も体内には存在しています。
PDE5阻害薬とは、このホスホジエステラーゼ5の働きを阻害することで陰茎周辺の血流を改善し、勃起を促すお薬なのです。
効果の持続時間は個人差もありますが、3~6時間ほどでバイアグラと同程度です。
短いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、即効性があるので、飲むタイミングを見計らうようにすれば問題ないと考えます。
ステンドラの副作用
ステンドラにも副作用はあります。
主な副作用として、
- 血管の拡張に伴う血圧の低下
- 目の充血
- 顔のほてり
- 動悸
- 鼻づまり
- 頭痛
などがあげられます。
これらは他のED治療薬と同様に、血流が良くなることによって起こるもので、一時的に現れてもすぐに治まるようであれば、問題はありません。
顔のほてりなどは、服用する人の10%ほどが感じる症状だということです。
重篤な副作用としては
- 非動脈炎性虚血性視神経症(NAION)
- 持続勃起症(プリアピズム)
が挙げられます。
非動脈炎性虚血性視神経症(NAION)は、無痛でありながらも視力障害が起こるのが特徴で、片眼または両眼で視力低下や中心暗転、色覚障害が起こります。
持続勃起症(プリアピズム)は、4時間以上痛みを伴う勃起状態が続くことです。
このような症状が現れた場合は、服用を中止し、医師の診断を受けてください。
ステンドラの注意点
一緒に服用することができないお薬として、
- 硝酸剤及びNO供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド)
- アミオダロン塩酸塩(アンカロン錠)
- CYP3A4阻害薬(抗真菌薬、抗HIV薬、テリスロマイシン、ネファンドン、ケトコナゾール、イトラコナゾール、リトナビル、サキナビル、ネルフィナビル、アザタナビル、クラリスロマイシン、テリスロマイシンなど)
が、あげられています。 ステンドラは他のED治療薬と比べると、併用の際に注意が必要なお薬が多い印象を受けますので、他に常用しているお薬がある場合は手元にあるお薬を確認しておきましょう。
また、併用に注意するべきお薬として、
- CYP3A4阻害薬・誘導薬
- 降圧剤
- グレープフルーツ(果実、ジュース)
が、あげられています。
食事の影響は受けづらいとされていますが、やはり脂肪分の多い食事や摂取するカロリーには注意が必要です。
お薬の効果を確実に得ようとするならば、空腹時に服用して、服用後30分後から食事を摂るのが賢明でしょう。
まとめ
「日本国内で未承認」と聞くと、海外の怪しげな成分なのではと思いがちですが、このアバナフィルを創製したのは日本の田辺三菱製薬です。
田辺三菱製薬の発表によると、米国のヴィーヴァス社が2012年に米国で、2013年には欧州で、アバナフィルの承認を得たとしています。
また、韓国のJWファーマによって韓国でも2011年から販売されているとのことです。
これらの発表から、アバナフィルはアメリカで「ステンドラ」、欧州では「SPEDRA」として販売されており、韓国でも「Zepeed」という名前で販売されているということがわかります。
なぜ田辺三菱製薬が海外の製薬会社にライセンスを譲渡したのか、詳細は不明ですが、これらが日本で開発された同じ成分で作られているお薬なのだとわかると安心できますし、早いところ日本でも入手できるようになってほしいものですね。